ぴっつぁー大学留学記/Pitzer College blog🌵

アメリカの大学に進学して感じたことを率直に記録していくブログです

8/31 村長に挨拶に行ったよ②

昨日の続きだよ!

〈メモ〉

- コスィ…村長的なポジション。酋長とか族長とかいう言い方もできるけど、ネガティブに使われてきた歴史があるのでここではコスィと呼ぶ。

- コクラ…コスィが住んでいるところ。村の集会場としての役割も果たす。

 

コスィは初老のいい感じのおじさんで、中には無茶な質問もあっただろうに、驚くほど丁寧にちゃんと質問に答えてくれた。

 

話を聞いてて一番面白かったのは、「チーフの家(house of chiefs)」というシステム。

ボツワナは議会民主制を独立時から保っていて選挙で議員を5年ごとに選ぶ。

 

けど、それとは別にボツワナの伝統を引き継いで8つの民族グループの長が集まる別の議会のようなものがあって、それを「チーフの家」と呼び、そこで決められた「慣習法」と憲法の両方に沿って行政が行われている。

 


f:id:orange_renard:20230906222103j:image

 

「チーフの家」や「慣習法」は、もともと地域やグループによって異なった慣習法があったのを、独立した時に憲法を置き、まとめた形らしい。

慣習法は憲法の下に置かれていて、憲法の内容に違反する内容を定めることはできない。などなど。

 

ボツワナを知るための52章」によると、コスィたちの存在は年々シンボル化していく傾向にあるらしい。

BDP(ボツワナ民主党)の権力一党集中にしたがって、伝統的な権力の縮小が見られるんだそうだ。

けど実際は、何かしらトラブルが起こったとき、裁判所を通す手続きや弁護士はお金がかかりすぎるので、80%の事件はコスィを通して村のコクラで裁かれるんだって。

コスィ率いる、伝統的なシステムがまだまだ人々の生活に根付いていることを感じた。

 

ボツワナの伝統的な家。壁は泥で作られているらしく、30度を超える昼間でもひんやりと涼しかった。

そして話を聞いているうちに、コスィというのはなんとなく町内会長くらいに思ってた(彼の家が私の家からあまりにも近かったからって言うのもあるけど)んだけど、

大きな間違いで、市長か県知事くらいの力を持った、ポジションにある人だということがわかってきた。

彼自身仕事で忙しいだろうしそんな気軽に会ってお話しできる人ではないだろうに、こんな20歳くらいの子供たちの質問に、1時間以上にわたって答えてくれて、本当に感謝してもしきれない。

 

学校までの帰り道、みんなで「すごかったね」「ほんとに面白かった」「もっと聞きたかったなあ」と言い合った。ほんとに貴重な機会だったんだなあ。たくさん話聞けて良かった。面白かった。

コクラで、ボツワナの旗と一緒に。貴重な機会でした!

今日も読んでくれてありがと!また次の記事で~👋