ぴっつぁー大学留学記/Pitzer College blog🌵

アメリカの大学に進学して感じたことを率直に記録していくブログです

Pitzer College🍕について(ピザじゃないよ)

こんにちは~リコです。

 

このブログを覗いてくださってありがとうございます。

 

(このブログを書いている9月初旬は)今までに例のない熱波の影響で、尋常でない暑さです。カリフォルニアでは44度にまでなる地域もあるようです。東京も相当暑いと思ってたけど、湿度が低いだけましだと思ってたけど、自分…ここで死ぬんかな?という暑さです。サボテンも枯れそう。

Pitzerにはサボテンがやたらたくさん植わっています

今回は、わたしの通うPitzer Collegeについて紹介したいと思います。悲しくも日本じゃなかなか知名度の低い大学でわたしも受験の時に苦労したので、これが受験生の目に留まってリサーチの一助になればなあと思います。

実は高3の時の写真(ゲートと一緒に写っている写真がこれしかない)

基本情報

・名前:Pitzer College

・場所:ロサンゼルスから西に車で1時間弱くらいのところ

・生徒数:1062人(2022時点)

・人種による人口の比率

  • 白人…49%
  • ラテン系…14.4%
  • アジア系…9.58%
  • ミックス…7.46%
  • アフリカ系アメリカ人…5.89%
  • ハワイ・諸島系…0.46%
  • インディアン・アラスカ系…0.184%

・リベラル/保守:超リベラル

・気風:自由、社会問題に関心が高い、ヒッピー

・人気の学部:Environmental analysis(環境問題について学ぶ学部)

 

Pitzerの特徴①:リベラルアーツカレッジ

 

Pitzerの大きな特徴として、学部教育に重点を置いたリベラルアーツカレッジであるということがあります。

リベラルアーツのおおまかな仕組みとしては、一・二年次は自由に授業を取って二年次の終わりまでに専攻を決める、という流れです。

 

この仕組みのいいところは、

  1. 入学時に専攻が決まっていなくてもじっくり色々な授業を取ってから決めることができる
  2. 経済と美術、コンピュータサイエンスと演劇など違う分野にまたがる授業を取ることができ、なおかつ専攻にもできる

 

などです。特に自分は二つ目の理由に惹かれてリベラルアーツカレッジだけに絞って受験をしていました。

 

(受験の話は要望があれば、もしくは連絡をいただければ話します!海外受験は情報戦だと思っているのですが、ツテがないとほんとに情報が手に入らないので…どんどん使える先輩は使ってください。)

 

自分の場合は国際関係学と美術/美術史のダブルメジャー(二つ専攻がある感じ?)をしたかったので、まさにこのシステムの恩恵を受けています。「学びたい分野がたくさんあって決めきれない…!」という人にピッタリなシステムだと思います。

 

そしてリベラルアーツカレッジの特徴として、Pitzerも超少人数授業を徹底しています。大体のクラスのサイズは15~20人ほどで、25人以上だと「だいぶ多いな」という感じがするほどです。

その分課題はきっちりこなさなければいけませんしプレゼンもディスカッションも厳しく評価されますが、教授からのフォローが手厚く受けられたりとにかく力が身についているなと感じたり、他の生徒のことをよく知ることができたりするなどメリットも多くあります。

 

Pitzerの特徴②:5C collegesの一員である

Pitzerは、claremont colleges consortium(通称5C)という5つの大学が連携しているうちの一校です。

Pitzerの他には、設立が古い順に

 

Pomona college(国際関係が強い)

Claremont McKenna College(経済が強い)

Scripps College(唯一の女子大、アートや演劇が強い)

Hurvey Mudd College(IT系が強い)

 

の4大学が参加しています。大学が連携していることのメリットとしては、

  • 5Cに在籍している生徒は互いの学校の授業を取れる
  • クラブなどにも自由に参加することができる
  • 大きい大学の利点(多様性、資源の豊富さ)と小さい大学の利点(少人数授業、緊密で濃いコミュニティ)を両方享受することができる…などです。

このように連携している大学は他にもありますが、それらと違う5Cの大きな特徴は5つのキャンパスが実際に隣接していて大きな一つの大学のようになっている点です。

例えば、名門のリベラルアーツカレッジであるアマハースト大学では、連携している他大学と授業を自由に取ることはできますが、一番隣のキャンパスまでバスに乗って20分くらいかかります。

その点、Pitzerではキャンパスの一番はじっこにある大学同士でも徒歩で30分かからず移動することができます。自転車やスケートボード、スクーターがあれば10分もかかりません。

 

このようにキャンパス同士が緊密な関係にあるからこそ、授業を取れたりクラブ活動に参加したり、違う学校の友達の寮に深夜3時まで入りびたることができるのです。

 

さらに、この大学同士の距離の近さが、上に挙げた「大きい大学の利点と小さい大学の利点」をより強めていると言えます。大きい大学では人数が大きくなるので、人種、国籍、興味分野、などのバックグラウンドの多様な人々が集まります。その分一人一人との関係性や教授との関係は希薄になりがちですが、5Cでは個々の大学は小さいので濃いコミュニティを築くことができます。

 

Pitzerの特徴③:Core Valuesがある

Core ValuesとはPitzerが教育機関として大事にする価値観で、5つを挙げています。Pitzerを受験する学生は全員このcore valuesのどれか一つを挙げて自分が最も大事にする価値観は何かについてエッセイを書かされるので、それがPitzerに集まってくる人たちのメンツを濃くしていると思います。

 

・Social responsibility…社会への責任

大学でただ知識を得るのではなく、それらを社会をよりよくするために使う

 

・Intercultural understanding…異文化理解

絶えず変化する国際社会で違う文化を理解することで社会の問題の解決に役立てていく

 

・interdisciplinary learning…学際的な学び

自分が興味のある分野だけでなく、異なる分野の学問を学び、知識を広める

 

・student engagement…生徒の社会参加

生徒自身が学校内での様々な決定事項に積極的に関わる

 

・environment sustainability…環境の持続可能性

持続可能な環境を残していくために行動していく

 

Pitzerに入ってきた人たちはわたし含め、特に最初のSocial Responsibilityに惹かれて入学した人が多いように感じます。自分が知識を得るだけでなく、何か社会の役に立ちたい、という人が周りにとても多いです。

どこかのサイトで、PItzerが政治的な社会参加が活発な大学ランキングで一位になったという情報を目にしました。そういわれても納得するくらい、周りには活動家の卵みたいな子たちが多いです。メーリングリストで募金や署名が頻繁に回ってきたり、キャンパス内でデモが行われていたり、NPOでボランティアしていたり。Pitzer側にもそういう活動を支援する体制が整っているなと感じます。

 

他にPitzerの好きなところ・嫌いなところ!

ここまでかなり硬めに書いてきて飽きたので、ここからはフランクにPitzerの好きなところ・嫌いなところを書いていこうと思います。

 

【好きなところ】

・コミュニティがいい!

コンペティション(競争)よりコラボレーション(協同)」とよく言われるように、PomonaやCMCではかなり生徒の中で競争が激しく「弱肉強食」なイメージがある中、Pitzerの生徒はより協調性が高いというか、「みんなで力を合わせて何かを成し遂げる」ことに重きを置いてる気がします。ざっくりいうと、いい人が多い。これめちゃ大事!

 

・教授が優しい!

教授は一人一人のことを本当によく見てくれて、親身になってくれる教授が多い気がします。授業についてでもそれ以外のことでも、いつでも相談に乗ってくれるので本当に心強いです。

 

・リソースが豊富

Pitzerに限った話ではないのかもしれませんが、本当に生徒へのサポートが手厚い。キャリア関係、ボランティア関係、留学関係、医療・メンタルヘルス、独自のリサーチをサポートする制度など…。在学二年目でも「そんなのあったの!?」と驚くほどあちらこちらで毎月毎週イベントが開催されていて、その量には圧倒されてしまうほどです。研究や社会活動など「やりたいことがある!」という人にはピッタリな環境なのはもちろん、まだやりたいことがよくわかっていない人にも、様々なことにチャレンジする環境が整っているのでとても恵まれた環境だと思います。

 

・景色が綺麗!

空が綺麗なの~

寮から空がきれいに見えるよ!

・都市に近い

電車で1時間ほどかかりますが、さほどお金をかけず大都市ロサンゼルスまで行くことができます。友達とロスに遊びに行った話もまた書きたいですねえ。

 

【嫌いなところ】

・学費が高い

マジで高い。わたしはアメリカでは13校ほど出しましたが、その中でも高い方です。日本の私立医学部と張るんじゃないかなあ…

奨学金団体と学校からの奨学金がなければとてもじゃなきゃ通えません。

しかも最近円安がひどいからほんとに泣いちゃう。

 

・マジョリティはお金持ちの白人の子

日本の大学の人口組成に比べればめちゃくちゃ多様ではあると思うのですが、やっぱりマジョリティはお金持ちの、白人の子です。

全ての白人の子がそうというわけではないですが、やっぱり白人の子はお金持ちの子が多いです。Pitzerでは60%くらいの子は、たっかい学費を全部自費で払って来ています。(!)

そのくらいお金持ちで、しかも人種マジョリティと(わたしのような)マイノリティだともう、なんというかかなり価値観にギャップがあります。たとえ相手は悪気が全くなかったとしても、価値観のズレからなんかそれめちゃくちゃ失礼じゃない?みたいなことを結構言われたりするのでストレスに感じることはあります。ここらへんは構造的な問題なので、また詳しく書きたいです。

 

・アリがめちゃくちゃ出る

4階に住んでいても出るので油断ならない・・・



このくらいかなあ。書いてたら楽しくなっちゃってつらつら書いてたのですが、Pitzerを知らない人にはもしかしてそんなに面白くないのでは?という気がしたので今回はここまでにします。読んでくださってありがとうございました~。

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